学習意欲が高い人が陥る罠

前々回の記事の最後、P.S.に書いたことについての記事です。
前々回の記事はこちらからどうぞ↓

期待しすぎが全ての元凶

学習意欲の高さから生まれる改悪

学習意欲が高いというのはいいことです。
いいことなんですが、間違った方向に進むと遠回りしてしまいます。
まずは例をわかりやすくするために簡単にトレード手法を決めます。

  1. 損切りは直近の高安値
  2. 利確は移動平均線まで戻してきたら利確

この手法を入手した人がいます。
この人はとても意識が高く間違いは何でもすぐに修正しようとします。
実際にこの手法でトレードしてみました。
最初は勝てたのですが、何回目かのトレードで損切りになってしまいました。
この人は何回目かのトレードが損切りになった理由を考えました。
考えた結果、損切りが近すぎて本命の動きを取れていないという結論に達しました。
この人は1のルールを”改善”(この人にとっては改善でも実際は改悪)するために損切りをもっと遠くにするルールに変更しました。
しばらくトレードを続けていると今度は利確が納得できませんでした。
何が原因か考えた結果、移動平均線まで戻してきたぐらいで利確していたらその後に大きく伸びてもったいないと思い、利確をもっと遅らせるようにしました。

このように、最初に決めたトレードルールを「こうした方がいいんじゃないか?」と判断して改悪してしまう事があります。
ボーリング等をしていて思った方向よりも右に投げてしまっていると思えば次はもう少し左に投げるのは当たり前です。
しかし、これは真ん中に投げることが正解でしかもその正解が目に見えるボーリングだからこそ次に修正することが可能なのです。
トレードにおいて手法における正解はありません。
しかも優位性の無い手法でも勝ってしまうことがあるからなおさら厄介です。

手法に正解がないならテキトーでいい?

正解が無いなら手法はどうでも良いのかというとそういうわけにもいきません。
トレードにおける正解とはトータルでお金が増える手法です。
トータルでお金が増えるかどうかは毎回同じ手法(裁量トレードなら同じ根拠)を積み重ねていってその手法のデータを自分でとっていくしかありません。
データを取る前から利幅が少なかったり損切りがちょっと連続してしまったからと言って手法を改悪してはデータが取れなくなってしまいます。
ある程度の試行回数でデータを取っていくしかありません。

インジケーターのせいにしない

水平線一本使うにしても、「水平線は簡単に抜けていくから利確には使えねえ」とすぐに判断してしまうのは良くありません。
その水平線が抵抗として使える引き方だったのか、抵抗として使えるラインだったけどたまたま簡単に抜けてしまったのか一回のトレードでは判断出来ません。
一回一回のトレードに意識を置き過ぎると「水平線は簡単に抜ける」という考えが頭に残ってしまうので次のトレードで水平線にレートが到達した時に抜けることを期待してしまいます。
そこで抜けなかった場合、今度は「水平線は抵抗になる」という考えが頭に残り、高安値の水平線を抜けた時に逆行する恐怖からエントリーできなくなります。
この両方を経験してしまったら最後、ラインがあるとトレードできなくなってしまいます。
「ラインが抵抗になるからエントリー出来ない」「でもラインは簡単に抜けていくからエントリーできる」「でも抵抗になるから…」
この状態に陥るのは「水平線の引き方」という部分を無視して「水平線」という物自体に期待してしまっている状態です。
正しい水平線を引いて初めて自分の思うような使い方ができる。(ここに引いた場合は抵抗になる。ここに引けばエントリーのタイミングに使える。)
引き方もテキトーで有効なラインかどうかもわからないのに、「抜けたら買う」とか「到達したら利確」とかそんな安直なことをしていて勝てるわけないんです。
それでその水平線というもの自体が「使えない物」と判断して使わない。
「別の手法を探そう!」ってなる。
これじゃダメです。インジケーターは悪く無いです。手法も悪く無いです。自分が悪いんです。

最後に

知っている手法をもう少し深掘りしてみてください。
ダウ理論だったり移動平均線だったりオシレーターだったり水平線だったりフィボナッチだったりなんでもいいです。
どれも有効に使えると思います。
ダウが上手く機能しないな〜とおもったらそれはダウの山谷が間違っています。
移動平均線が有効に機能しないな〜と思ったら移動平均線のダウを意識できていないということです。
オシレーターが機能しないな〜と思ったらオシレータで何を見たいのかわかっていないです。
水平線が機能しないな〜と思ったら他の人が全く意識していないラインを引いてしまっています。
上の例はこういう間違いもあるよというたとえです。
結局は手法なんかどうでもいいんです。
「知ってる手法」を「正しく使える勝てる手法」に昇華させてあげてください。
以上です。

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